2001年5月1日火曜日

南イタリア旅行記: ターラント

ターラントへは、レッチェでバスか車に乗り換える事になる。ちょうど昼食時だったので、ターラントへ向かう前にレッチェで昼食を食べることにした。ランチはトラットリアでプーリア名物のオレッキエッテ(耳たぶ状のパスタ。ゴッドファーザーに出てくるもの)を食べ、とりあえず満足する。手打ちで生なので、やはりおいしい(涙)。危うく白ワインを飲みすぎるところだったが、昨日の二の舞になっては...と、ぐっとこらえて我慢する。

レッチェはスリなどが多いらしいなので本当に通りすぎただけだけど、スペイン人に支配されていた時代があったということらしく立派なバロック建築がたちならんでいた。ゆっくり散策してみても面白い町だったかもしれない。

ターラントはイタリアのはじっこにあるので、私はてっきりあるからエリチェやセリヌンテの様な秘境なのかなと思い込んでしまった。ローマ人がイタリアを支配してからもしばらくギリシャが支配していたり、ヨーロッパ大陸にはじめて猫が上陸したり(?)、何かありそうな街だなあと妙に強い期待を抱いていた。

レッチェからタクシーで向う事数十分、ターラントが近づくにつれ、何やら様子が違うなあということにだんだんと気づきだす。リゾートホテルの看板がひしめきあい(そしてそれと交互に何故かNISSANの看板)、家族づれやカップルで道が混み合いだす。そして到着直前では何と渋滞になってしまった。たどりついてみて分かったが、ターラントは日本でいう「熱海」の様なところだった。海のまわりに人、人、人。観光ホテルと社員旅行らしきバスたち。しかし、他の観光地と違うのが、どうやら外国人がほとんどいなくて、イタリア人だらけだということだった。イタリアの保養地みたいなものなのだろう。こんな事も旅にはつきものだよね...と自分を慰めながら、気をとりなおして散策する。ここを訪れた日本人はそう多くはないだろう。

古代ギリシャ殖民地時代につくられたというの「城」、市庁舎などをながめてまわった。



旧市街は、本当に古く、というかかなりボロボロで、それはそれで錆を感じて風情があった。しかし何といってもよいのは海がきれいなことだ。


海沿いのカフェでカプチーノを飲み、再びボンヤリとした。