海岸線を自転車でグルグル走っていると、岬からさらに小さなボートが出ているのを見つけた。ヴォルカノ島を周遊し、海からこの島の自然をながめられるのだということだった。船賃は千数百円だったし、高速船の最終便までまだ時間があったので、乗ってみることにした。ヴォルカノ島(=火山島)というだけあって、海岸線から見る硫黄岩や地層やとても迫力があって変化にとんでいいる。自然に恵まれた素晴らしい景観だった。
この周遊ボートには、お約束の洞窟訪問までついていた。
「青の洞窟」程ではないと思うけれど、自然で出来た洞窟はとても美しい。
道中、すれ違う漁船は必ず手をふってくれる。島のひとたちのあたたかさが伝わってくる。
港で最終便の出発まで時間をつぶそうとカプチーノを飲んでいると、思いがけず日本人の若い夫婦にあった。「こんなところまでくる人もいるんですねえ」と、話をすると、二人はリパリ島に滞在しているという。その前にはトラパニからエガディ諸島に渡って滞在もしたということだった。イタリアには年に一度来ているそうだけれど、「イタリアが好きになればなる程、こういう自然のままの姿が残されたところにくる様になるんですよね」とおしゃっていた。