2001年5月3日木曜日

南イタリア旅行記: アマルフィ"エメラルドの洞窟"

"カプチーニ・コンベント"で少し昼寝をした後、アマルフィの海岸へ散策に出かけた。海岸沿いにはレストランがたくさんあって、ニンニクの美味しそうな香りを漂わせて賑わっている。さぞかし魚介が美味しいんだろうなあと舌鼓を打つ。とりあえず海岸沿いの流行っているトラットリアに入り、魚介のパスタを注文する。魚介には白ワインを!と思って頼もうとすると、なぜか隣のドイツ人のおばさん二人組に「ワインはやっぱり赤よ!」とすすめられた。ドイツ人にはイタリアの白ワインは辛いんだろうか?赤であれ、白であれ、太陽がサンサンとふりそそぐレストランのテラスで楽しむワインと魚介のパスタはとっても美味しかった。このドイツ人のおばさんは何日もアマルフィにいるという事だったので地域のおすすめを尋ねると、アマルフィから少しだけ船でいったところに「エメラルドの洞窟」があるという。カプリ島の「青の洞窟」程有名ではないけれど、それはそれで人が少ないので静かで良いよという事だった。船にのるのは大好きなので、早速おばさん達のすすめに従って、「エメラルドの洞窟」を目指すことにした。

アマルフィの港からは、カプリ島やソレントへ向かう中型の定期船と、「エメラルドの洞窟」行きなどの小さな観光船が出ている。「エメラルドの洞窟」観光は、海岸沿いをポジターノ方面に数km船でいったところにああって、洞窟内の見学も含めると1時間半程度のコースだ。



洞窟だけでなく、道中の海岸線の奇岩や、アマルフィ特有の地層について解説してくれたりとなかなか楽しかった。



洞窟につくと、更に専用の小船に乗り換えて船漕ぎが案内してくれる。何でも洞窟の海底の砂がエメラルドの様に澄んでいるので「エメラルドの洞窟」と言うそうだ。


ここの洞窟は鍾乳洞の様になっていて、舟漕ぎが鍾乳石の形にあわせてつけられた名前を漫才まじりに説明してくれる。カプリの「青の洞窟」に負けじ、ということなのか、船をゆらして乗客を驚かせてみたり、乗客の国籍にあわせてジョークを連発してみたり、いろいろと楽しませてくれた。「エメラルドの洞窟」はその神秘さをたてるため、海底に「うまぶねのキリスト像」が沈められていて、白い光をはなっていた。毎年クリスマスにはこの像まで潜ってキリストを讃える伝統的な行事が行われるそうだ。