夕方のサファリでは、ハイエナの大群に出会う。 ハイエナはとてもフサフサとしていて、お尻も丸くとても可愛い。時々ライオンがハイエナのお尻にかじりつくそうだけど、気持ちも分かる気がした(ライオンはハイエナを嫌っているだけなので、意味はちょっと違うけど)。 ハイエナの群れは人間社会に似ていて、自分の子供だけでなく隣近所の子供まで一緒になって可愛がったり、守ったり、面倒を見たりするのだそうだ。小説などに出てくるイメージと違い、仲良く寄り添っている姿はとても可愛い。 まったりと様子をうかがっていたハイエナが急に結集して、一斉に走り出す。数十メートル先の草食動物に狙いを定めた様だ。どうやら今回は空振りした様だけれど、十匹近くの群れで一丸となって獲物を追うハイエナの姿はまた迫力があった。 ハイエナとの遭遇に興奮していると、再びワゴンがぬかるみにはまる。昨日同様「女性は車の中にいてもいいよ」という事だったけれど、今回ははまり方が半端じゃないし、周りに牽引してくれる車もいないので私も降りて一緒に押す事にする。押す事自体も大変だけれど、それ以上に道が泥沼の様に足場がつくりづらく、さらに泥だらけになる。こんな事もあろうかと念のためビーサンで来て良かった。昨日男子チームが悲鳴をあげていたのはこれだったんだな。結局この夕方は3回もぬかるみにはまってしまったけれど、最後には慣れてしまって、参加者たちの間に妙な結束力が芽生えてしまった。車を押しながら、皆ハイになって「早くビール飲みたーい!」と叫びだす。保護区内は通常車外に出てはいけないので(ぬかるみにはまった時だけは例外)、サバンナに降り立って外を見渡せるのも爽快だった。 ハードボイルドなサファリを終えてキャンプサイトに向うと、ご褒美かの様に帰り道オスのライオン、 バッファローの群れ、可愛いゾウの親子が現れる。 そして、大変美しいサンセットを見る事が出来た。 マサイマラのメンバーでの最後の夜ということもあってか、この夜は皆お酒が進み、ことのほか盛り上がった。とりわけ今日は皆で車を押したこともあり、参加者一同一体化していた。昨日より皆が優しいので不思議に思っていると、私が女性なのに自ら進んで車を押した事に関心したのだそうだ。日本ではレディーファーストの慣習がないのでこうなんですよとも言えず、とりあえず「Thanks」とお礼を言う事にする。この参加者たちとはe-mailアドレスなども交換し、今後も旅の情報交換をする事にした。欧米人同士でも、相乗りのキャンプでここまで盛り上がるのも珍しい事なのだそうだ。ナミビアの参加者も良かったけれど、マサイマラのこのメンバーも良いなあ。またアメリカかヨーロッパでこの人たちに再会したいと思った。 |
ナミビア、南ア、ビクトリアフォールズ、ケニア、タンザニア、シチリア、南イタリア、インド西側縦断、オマーン、ヨルダンの個人旅行の記録を紹介しています(右サイドIndexから各旅の記録主要ページへリンクしています)。
2005年3月28日月曜日
アフリカ一ヶ月 - ケニア: マサイマラ3日目、夕方のサファリ。~ハイエナの群れとオスのライオン~
ラベル:
ケニア