2005年3月26日土曜日

アフリカ一ヶ月 - ケニア: マサイマラ・キャンプサイトへ。

夕方のサファリが終わると、キャンプサイトへと移動した。

 

ここは普通のテントにマットレスが敷いてあるだけの、ワイルドな感じのキャンプサイトだった。ベッド、シャワー付のほとんどロッジの様なテントに泊まるキャンプもある様だけれど、ケニアではこういうワイルドなキャンプに参加したかったので丁度よかったと思った。

 

荷物をテントの中に入れてひと息つくと、参加者全員がビール片手に集まって食堂で歓談する事になった。欧米の人たちは、こうしてキャンプサイトでのコミュニティを楽しむのが好きな様だ。まずは一人ひとり自分の国や職業について自己紹介をし、これまでのサファリやアフリカ旅行について話していく。こういう所に日本人何人かで参加すると、日本人VSその他という風に二つのグループに分かれてしまうけれど、日本人が一人だけ入ると「オーシャンズ12」の中国人役の様な存在になって、意外に何とかなってしまうので不思議だ。ちなみに私は英語が話せないけれど、英語というよりは「日本人なら変わった事を言ってくれるでしょ」的なプレッシャーの方が大変だったりする。アドリブをきかせる語学力はないので、とりあえずトヨタやSONY・キヤノンの話、普段は着物は着ませんよといったお約束の話で場を乗り切る事にする。しかし、そうは言っても英語は話せた方が楽しみが広がるなあ。帰ったら必ず勉強しよう。
 

1時間ほど歓談すると、夕食の時間になった。このキャンプサイトには専属のコックがいて料理をつくってくれるけれど、さすがにキャンプ場なのでメニューはいたってシンプルなものだ。アメリカ人が「今日のメインは?」と聞きコックが「魚だよ」と応えると、皆驚愕の声を漏らす。欧米人はやはり皆魚が嫌いなんだろうか?魚の他には、野菜とチキンの煮物、サラダ、ライス、そしてベジタリアンメニューなどが用意されている。偏食がある人の中には不満もあった様だけれど、キャンプなんだしそもそも値段が安いし、全部つくってくれるだけよいのではないかという感じがした。時々キャンプ・サファリの不満を投稿している旅行者もいるけれど、そういう人は食事や宿泊の内容を事前に確認しておけばよかったんではないかと思った。

 

夕食後さらに歓談は続いたけれど、ちょっと疲れてしまったので一足先に寝る事にした。テントの中でまったりしていると、アスカリ(ガードマン)が夜警をしながら歌を歌っているのが聞こえる。ここのアスカリは槍を持ったマサイ族の人たちで、宿泊客とおしゃべりしたり、歌を歌ってくれたり、「明日は雨だよ」と天気予報をしてくれたりとなかなか楽しい。キャンプサイトの周囲にはお店も家も無く、動物と虫の声だけが聞こえる。本当に何も無い場所だけれど、三泊ゆっくり過ごせそうだ。